夫婦別居でうるるんグアテマラ
国/グアテマラ【11カ国目】 滞在地/シェラ【42ヶ所目】
グアテマラ第2の都市ケツアルテナンゴ(シェラ)に来ました。
といっても高いビルが建っているわけでもなく、山に囲まれていてセントロから少し離れると石畳みの坂道が続く、昔ながらの風情がある町。民族衣装を着たマヤ系先住民のおばちゃん達が町を闊歩しています。
でも車もガンガン走っているので空気は結構悪い。アンバランスというか、なんか不思議な町に迷い込んでしまったような気分になりました。
宿のご主人タカさんは「夜は危ないからあまり外は出ない方がいいぞ」だって。一見平凡な町に見えるんだけどねー?
で、突然なんですがここシェラで私達夫婦、別居することにしました。
夫婦でよーく話し合って決めたことだからしょうがない。
だってこのままじゃ2人とも成長しない。
「別居するしかないな」と。
いえいえ勘違いしないでくださいね。ホームステイです。ホームステイ!!
《アユミ》
■グアテマラ人宅で1週間滞在!スペイン語教室に通う。
人が優しいし、居心地も良かったのでシェラでスペイン語を少しの間習うことに決定。
そこでまず夫婦で別居しようと。
授業もステイ先も一緒だと絶対お互い頼ってしまうし、グアテマラ人の家に滞在するなんて滅多にできる体験じゃないしということで泣く泣く(強調ねー)少しの間、お互いの成長を願っての別居生活GOGO!!
こうしてちょっと変わった1週間が始まりました。
授業はなんとプライベートレッスン。
スペイン語はほぼローマ字読みなので、発音は英語に比べたら格段にラク。
けれども動詞の形が『誰がどうするか』でいろーんな形に変化してしまう。それと物は全て男性と女性に分かれていて、例えばリンゴmanzanaは女性だから最初にlaが付き、トマトtomateは男性名詞だから最初にelが付くだとか、更にそれによって形容詞が変わったりと、決まりがアルアル。
何?同じような赤い食べ物なのにリンゴは女で、トマトは男だと!?もーなんじゃそりゃって感じ。
1つ年上の先生ユビーサは、ゲームを交えてとっても丁寧に教えてくれるし、世間話をしながらなので授業がオモシロイ。スペイン語をスペイン語で教えてもらうって不思議なんだけど、以外に理解できるんだよね。
私のスペイン語力なんてスーパー初級レベルなので、しばらく使っていなかった脳細胞をフル稼働で単語をあさる。そんな風にして学校スタート!
そしてステイ先はアントニエッタというおばあちゃんのお宅。犬が2匹、猫が1匹、インコが3匹と他にも2人ホームステイしている学生がいて結構賑やかな家。でも「英語は使っちゃダメよ、スペイン語だけ」というアントニエッタの教えを忠実に守るとまるで言葉がでない。
出ない!
例えば英語だったら「天気が良いね。今日は雨は降らないよね?」「このドラマ面白いねー。この女優さんは誰?」なんていう簡単な日常会話ならすぐ出てくるでしょ?でーもスペイン語は全く出てこない。こりゃー参った。
思い返せばスペイン語圏に入ってから覚えた言葉は、ポロポロ程度の旅行会話で日常会話はほとんどできない私。えーそんなにしゃべっていなかったっけ?もう我ながら嫌になってくる。
アントニエッタはとっても早口だけど、私が辞書を捲りながら単語を探し当てる間じっと待ってくれる。そして間違えると「こういうときはこう言うの」と教えてくれるし、他の学生(アメリカ人とドイツ人)も気さくに話しかけてくれるけれど、頭の中は洗濯機状態。単語がぐるぐる回ってきれーいさっぱりと消えちゃう。そんな滞在スタートでした。
とりあえずそっこーで覚えたのは「Tengo hambre! おなかすいたー!」だったかな。
学校&滞在数日が経過するとさすがに初日に比べるとましになったものの、まだまだ単語がスムーズに出てこなくて四苦八苦。語学って難しいけど、聞き取れたり通じるとすごーくうれしくなりました。
そんな風に語学が苦手で進歩が遅いながらも、毎日宿題とかめちゃくちゃ頑張っていたのに、頑張っていたのに、ある日ハプニングが。
なーんと授業最終日に10年ぶりとなる39℃以上の高熱!!
この10年以上インフルエンザにもなっていないし、せいぜい熱出ても38.5℃くらいだったのに、よりによって最終日に39.3℃だって!!
手足がしびれて息が苦しい中、アントニエッタに「Te......Tengo fiebre.....Tengo ...do...dolor de cabeza....(熱がある。頭が痛い)」をフラフラしながら辞書広げて言う私。アントニエッタが何を言っても頭に入らない。こんなときにマサはいないしー
でその後マサがホームステイ先からお見舞いに来てくれて一言ぽろり。
「あゆみちゃん、普段頭使っていないからオーバーヒートしちゃったんだね」
ゼイゼイしながら「うん、そうみたい」と納得しました。
前の日からアントニエッタの家にステイし始めた、日本人のともちゃんけんさん夫婦がいてくれてすごく心強かったのが何より。
タカさん、アントニエッタ、ユビーサを始めいろんな人に心配をかけちゃって、「実は頭がオーバーヒートしたようです」だなんて・・・。
でも人生で一度はやってみたかったホームステイは、忘れられない思い出となりました。
本当は数週間勉強する予定だったけれど、急がねばということで1週間。(本当は今頃南米にいる予定)
そんなうるるん滞在でした。
《アユミ》
■タカハウスでの共同生活。
少し前までカンクンで日本人宿に長々泊まっていたのでしばらく日本人宿は・・・と思っていたのですが、宿を探していたときに声をかけられ安さと居心地の良さでついつい。
僕達が来る直前に大掃除をしたらしく、きれいに整備もされていて居ついてしまいました。
タカハウスの名物は、タカさんとボビー(犬・メス)の掛け合い!らしい。朝、ボビーの「ワンッワンッ」という鳴き声とタカさんの「ボビーッ!」という怒鳴り声で目が覚め、一日が始まるのが何とも賑やか。散歩に行きたがらないボビーをタカさん引きずっている様子が笑えます。
夕飯は皆でシェア飯。タカさんや料理好きの人が作ってくれるのでラクチン!なんちゃって。
メニューは日本食というか日本人の口に合うものが多い。僕達が泊まっていた間も親子丼・カレー・すき焼き・天ぷらなどなど、味噌汁が付く時もあるからうれしい毎日でした。
みんなでワイワイやりながら食べるので、毎日の夕飯が楽しみで仕方なかったです。(ただ予め断っておかない限り夕飯が用意されるというシステム)
僕達がタカハウスに滞在していたとき、なぜか込んでいてベットの数が9つなのに宿泊客が15人もいるという不思議なことが起こりました。たまたま夫婦が多くて2人で1ベットだと宿泊費が安く済むのということでそんなことになったのですが、とにかく人が多くて賑やかで楽しかったです。
■課外授業で遠足。
毎週日曜日に課外授業という名目でタカさんが宿泊客を色んなところへ連れて行ってくれる遠足がありました。僕達は3度参加しました。
一回目はサンティアギート活火山への遠足。
火山なんて滅多に見る機会がないし、天気と山の調子が良いと30分に一回くらいの噴火が見れるらしくウキウキ。2時間ほど山を登ってビューポイントへ到着。
僕達の普段の行いが良いのか、一緒に行った誰かの行いがよかったのか、とても良い天気の中10〜15分間隔で噴火をするというサービスっぷりでとてもラッキー!
小さいけどゴーという音も聞こえて、噴火の様子が観察できいい体験でした。
二回目の遠足はナワラという市場とスニルという集落の密教を見学して最後にロス・バーニョスという温泉へ行きました。
中でも密教はおかしかった。ジェケットを着て帽子を被ってタバコを吸ってなぜかアメリカ国旗をマントのように羽織っているマネキンが神様。(他にも色々装飾があったけど忘れました)
作りも結構いい加減な感じでしょぼいんだけど、地元の人は真剣にお祈りしてるから現場では絶対笑えない。お祈りの仕方も指をパチパチ鳴らしながら太っい葉巻を一気に吸う、そんなことをしながらそれぞれ色によって願いの違う蝋燭を使ってお祈りをしてました。笑っちゃうけど密教ってこんな感じなのでしょうか?変な感じでした。
■イベント満載
タカハウスにうちらが滞在していた時遠足のほかにもバーベキューや誕生会があり楽しかった。バーベキューは宿泊客+スペイン語の先生や生徒も迎えて一緒に。ラテンの血なのか先生達がノリノリで歌って踊ったりゲームをやったり、最後は皆で椅子取りゲームをやって大盛り上がり。
誕生会は宿泊客皆で中華を食べに行きました。
僕も誕生日が近かったので一緒に祝ってもらいました。日本から遠く離れているというのに、20人近い日本人がゾロゾロと中華料理を食べに行く雰囲気はきっと異様な光景だったにちがいない。
日本でもこんな大人数で誕生日を祝ってもらうってことないのに海外でこんな感じで祝ってもらえてうれしかったです。
とても良い誕生日になりました。ありがとうございました。
《マサヒロ》