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11/22
2009

旅を終えて〜今日は真面目に書いてみました〜

無事に日本帰国しました。

■流学から戻りました。

「いつか世界一周できたらいいね」と二人で話していたあの頃から何年経ったんだろう。
それが「世界一周するぞ」になったのはいつだっただろう。
あっという間に月日は経ち、2007年11月27日に出発した私達は、本当に世界一周して2009年11月22日に無事日本に戻ってきました。

帰国して数週間たった今、既に旅をしていた2年間がまるで夢のようだけれど、行ったことのある場所がTVで映ったり、まだ玄関に置いてあるバックパックを見ると「夢じゃないんだよな、本当に旅をして戻ってきたんだ」と思ってしまいます。
そしてふとしたときに、旅の記憶が蘇ります。
2007年11月27日に神戸から出航したとき、手を振る母がどんどん遠くなってとても寂しくなったこと。
四川大地震に遭って、世界的ニュースの中に自分達がいたこと。
何時間も悪路のバスに揺られて、やっとたどり着いた場所でなかなかホテルが決まらなくて疲れ果てたこと。
たくさんの旅人と出会い、一緒に料理をしたこと。皆と飲んだこと。
世界中の人にお世話になったり、カタコトでおしゃべりしたり、逆に本気で怒ったりしたこと。
二人で何度もケンカしたこと。
美味しい料理をお腹いっぱい食べたこと。
見たことのない素晴らしい景色に感動したこと。
仲直りしたこと。

日本で味わえないようなこともたくさん味わってきました。
一番は衛生面や治安でしょうか。 何週間も続く下痢に悩まされたり、汚い部屋で嫌々寝ることになったり、盗難に遭って悔しい思いもしました。
そんな2年間。
今こうして日本でこたつに入りながら、ぬくぬくと快適な生活を送っていると、同じ地球なのに不思議です。

2年間も旅行するなんて普通で言ったら常識はずれの長さだし、仕事を辞めて旅をすることに対して疑問もあったけれど、私達にとっては世界を『見る』だけではなく、『知る』上でも必要な時間でした。 そして旅をしながら世界を見た2年間は、同時に日本を外側から見続けた2年間でもありました。
これまでの私達は、世界だ、外国だと外ばかりを見てきたけれど、海外に行って初めて実感した日本の素晴らしいところ、それに残念なところ。
靴さえも履けない貧しい子供の横を、制服を着たきれいな格好の子供が歩いている国を見て、私達はなんて恵まれているんだろうと。
だけれど貧しい国が可哀想なのか、それとも戦後に一生懸命に頑張ってきた先代の日本人が勤勉だったのか、日本で仕事をしていた時に考えたことないようなことを、二人でいろいろ感じました。
まさに流学でした。

また、この旅の大きな収穫は住んでいる場所も年齢も仕事も違う人たちと、たくさん出会ったことでした。日本だったらきっとすれ違っていただろうし話す機会もなかったけれど、同じ旅人という共通点のせいかこの年齢になってできた友人なのに、昔からの知り合いのように親しくなりました。世界を見る、知ると同様この旅の収穫でした。
また、このサイトを通じてたくさんの応援メールを頂きました。
最初は家族や友人がよく見てくれる程度だったのですが、数ヶ月経った頃からじわじわとメールが増え、実際にお会いしお世話になった思い出もありました。
サイトを続けるのは思っていたよりも大変でしたが、続けていけたのは見てくれていた人がいたから。
ありがとうございました。
到着世界一周の経験が今すぐ仕事やなにかに繋がるかはわからないけれど、間違いなくこれまでの人生で一番頑張ったこと。
20代ずっと目標だった世界一周が実現して、私達は貯金も住まいも仕事も0からの30代をスタートします。大変だけれど夢を実現できたことで、次はどういう目標にしようか、となんだか世界一周前の不安が混じった楽しみになってきました。

応援してくださったみなさん、本当にありがとうございました。
旅日記は今回で終わりますが、これからまだまだ更新しきますので、まだタビゴコローズは続きます。

最後になりますが、一番心配をかけて一番応援してくれた両親へ感謝しています。
では。
                                                       [-タビゴコローズ 旅日記 完-]


《マサヒロ・アユミ》
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